高速走行時に風の抵抗により、ワイパーが浮くのを抑制するエアロタイプにデザインされたエアロブレードタイプのワイパーが人気です。
デザインワイパーと言われることも多く、ワイパーの浮きを抑制する他、デザイン面でも優れていることから、新車装着時に標準装備される車種も多くなってきています。
今回は、エアロワイパーブレード、デザインワイパーの特徴やメリット・デメリットについて紹介するとともに、後付け交換できるエアロワイパーブレードを紹介します。
エアロワイパーブレードの特徴
エアロワイパーブレードはゴムの部分は従来のタイプと同じデザインでブレードの部分が樹脂でデザインされているエアロワイパーブレードとブレードの部分が従来のタイプと異なり、全体的にグニャっとしたタイプのエアロワイパーブレードがあります。
グニャっとしたタイプのエアロワイパーブレードは、フラットタイプワイパーとも呼ばれています。従来の金属の骨格むき出しのタイプのワイパーはトーナメントワイパーと呼ばれています。
雨ばかりでなく、雪にも強いのがエアロワイパーブレードの特徴で、従来のトーナメントワイパーの金属部分のブレードが凍るのに対して、エアロワイパーブレードは樹脂で覆われているなどしているため凍りにくいのが特徴です。
ただし、寒冷地で積雪が多い地域で使用の場合には限界がありますので、ウインターブレードと呼ばれる冬用ワイパーの使用をおすすめします。
エアロワイパーブレードのメリット
エアロワイパーブレードは風の抵抗を受けにくいデザインのため、雨の日の高速走行時にワイパーが浮くのを抑制します。さらに、風の流れでワイパーをガラス面に押し付けることで、拭き取り効果を高めています。
全体的にグニャッとしたタイプのフラットワイパーの場合には、湾曲したガラス面にゴムが均一に圧力をかけることが出来るため、雨水の掃けが良く、優れた拭き取り効果が特徴です。
エアロハイパー装着時の見た目の良さもメリットのひとつです。従来のタイプのトーナメントワイパーは、耐久性に優れお求めやすい価格ですが、雨の日の高速走行時にワイパーが浮きやすくなります。
エアロワイパーブレードのデメリット
エアロワイパーブレードは、従来のノーマルタイプ(トーナメントタイプ)のワイパーと比較して価格が高いデメリットがあります。しかし、インターネット通販を利用すれば2本で2,000円前後からの購入も可能になってきています。
エアロワイパーブレードを交換用に購入した場合、ゴムの部分のみ交換できるエアロワイパーブレードもありますが価格が高めです。お求めやすい価格のエアロワイパーブレードのゴムはブレードと一体式で、ゴムのみの交換はできません。
新車装着メーカー純正のエアロワイパーブレードは全てゴムのみ交換可能です。しかし、ゴムのストッパーの位置がノーマルのワイパーとは異なるため、メーカー純正対応品を購入する必要があります。車種により違いがありますので十分注意が必要です。
後付け可能!おすすめのエアロワイパーブレード
標準で装着しているワイパーがノーマルタイプのトーナメントワイパーで、エアロワイパーブレードを取り付けたい場合には、カー用品店やインターネット通販で数多くのエアロワイパーブレードが販売されています。
ここではUフック形状のタイプのエアロワイパーブレードの人気商品を紹介します。
BOSCH(ボッシュ) 国産車用フラットワイパー エアロツインJ-フィット
- 適合フック:Uフック
- 長さ:500mm(各サイズあり)
- 特徴:新開発のポリマーコーティングゴムを採用しており、従来製品に比べ、ゴムの耐久性向上により製品寿命が向上しています。また、ガラス面との摩擦力を低くしているため、不快な振動やワイパー特有のビビリ音が低減しています。静かで安定した拭き取り性能が人気です。販売は1本単位のため割高感はありますが、耐久性と性能の良さから高い人気があります。輸入車で幅広く採用されているフラットワイパーを国産車で使用するための商品です。
NWB(エヌダブルビー) デザインワイパー
- 適合フック:Uフック
- 長さ:500mm(各サイズあり)
- 特徴:NWB(日本ワイパーブレード)は、乗用車、トラック、バスなど様々な自動車にワイパーを提供しているブランドです。風の流れをスムーズにするスタイリッシュなデザインが特徴で、グラファイトゴムを使用し、ワイパーのビビリ音を抑制しています。サイズは、350mmから750mmまで幅広く用意し、ワイパーゴム部分のみの交換も可能です。
PGMARO 三段骨式 カー エアロ ワイパーブレード 強力撥水コート
- 適合フック:Uフック
- 長さ:650mm/400mm(各サイズあり)
- 特徴:トーナメントワイパーに近い構造のデザインワイパーです。グラファイトゴムを採用しビビリ音も抑制しています。各車種毎に対応し、2本セットで販売しているためボッシュやNWBのワイパーの半額相当の予算で購入可能なのが魅力的です。ゴムだけの交換も可能ですが、価格が手ごろなこともあり、ゴムが劣化したらワイパーブレード丸ごと交換するのもひとつの方法です。
PIAA(ピア) グラファイトワイパー【エアロヴォーグ】
- 適合フック:Uフック
- 長さ:500mm(各サイズあり)
- 特徴:PIAAが提供するデザインワイパーです。左右3つのエアホールから効率よく風を逃がして、ワイパーの浮き上がりを抑制しています。ゴムはグラファイトゴムを採用し、ビビリ音を抑制しています。2本で3,000円前後でPIAAのワイパーが手に入るため人気です。サイズは、300mmから700mmまで幅広く用意し、ワイパーゴム部分のみの交換も可能です。
エアロワイパーブレードの取付方法
エアロワイパーブレードの取付方法は、従来のトーナメントワイパーと同様の方法で取付が可能です。
平成以降のクルマであれば、U型フックと呼ばれるワイパーアームが一般的でU型フックであれば大抵の商品が対応しています。
以前は、ビス止めされているタイプもあり、U型フックに対応させるためにアダプターも用意されていました。
ワイパーを外す
ワイパーを立ててワイパーがUフックのロック溝にあるロックを押しながらワイパーを下に引くと外れます。
なお、画像のようなフラットワイパーでカバーロックのあるタイプは、そのまま下に引くだけで外れます。ワイパーを外したら、ワイパーアームが突然倒れてフロントガラスを破損する危険があるため、ウエス等で保護しながら倒しておきます。
ワイパーを取り付ける
ワイパーアームを再び立てて、Uフックに差し込んでカチッとなるまで差し込んで完了です。カバーロックのタイプは奥までしっかり差し込んでから、ロックカバーをカチッとなるまでカバーを戻して完了です。
右ハンドル車用と左ハンドル車用に注意
ワイパーを選ぶ際に注意しなければいけないのが、右ハンドル車用と左ハンドル車用です。
右ハンドル車の場合には、ワイパーは右側に作動します。逆に左ハンドル車用は左側に作動します。運転席側の拭き取り面積が少しでも広くなるようにしているためです。間違ってしまうと取付が逆になってしまいますので注意しましょう。
輸入車の中には右ハンドル車でも左ハンドル車と同じワイパーの向きになっている車種もありますので、よく確認しましょう。
ワイパーの寿命は約1年
ワイパーはゴム製品です。使用して劣化する他に、太陽からの紫外線でも劣化します。ゴムがすり減ってくるとビビリ音が出たりしっかり拭き取ることが出来なくなります。
また、劣化によりゴムが切れてしまうとその部分が拭き取れなくなり視界不良につながります。寒冷地では、ワイパーがガラスに張り付いて、そのまま無理に作動させてゴムが切れてしまうケースもあります。雪や凍結の心配が無くなった春先にワイパーの状態を確認することをおすすめします。