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JINS・Zoffのメガネはなぜ安い?眼鏡市場との違いは?元メガネショップ店員が解説

JINS・Zoffのメガネはなぜ安い?眼鏡市場との違いは?元メガネショップ店員が解説

最近は、メガネがお洒落グッズとして定着していますね。 現在の眼鏡業界は、有名なメーカーのフレームを取り扱う眼鏡専門店と低価格のメガネを販売する格安メガネ店、という2つの市場に分かれています。

メガネ市場で売り上げを伸ばし、「メガネはファッションアイテム」と世間に認知させた格安メガネ店ですが、その中でも人気があるのがJINSとZoff、そして眼鏡市場です。

今回は、メガネの購入を検討している方向けに、格安メガネ店の代表的存在のJINSとZoff、眼鏡市場の違いは何かについてお話していきます。

目次

JINSとZoffの安さの理由は?

格安メガネ店の代表格といえるのが、JINSとZoffです。

各社ともに、価格帯はレンズセットで5,000円(税抜)からメガネの販売をしています。ひと昔前では、「フレーム代+レンズ代」が当たり前だった眼鏡業界ですが、格安メガネ店の出現により、メガネがグッと身近になりました。

ではなぜ、何万円もしていたはずのメガネを1万円以下で、しかも5,000円から販売することができるのでしょうか?

製造から販売までを自社システムで統一

JINZやZoffでは、SPA(製造型小売業)方式という手法で、部品の製造にかかる原価を削減しています。

SPA(speciality store retailer of private label apparel)方式というのは、単一の業者が商品の開発・製造から販売までを行う方法で、アメリカではGAPやH&M、日本ではユニクロが取り入れているシステムです。

ちなみに、これまでの眼鏡店では取り扱っているフレーム・レンズは外注商品が主でした。それぞれに外注先のメーカーから仕入れて販売をするので中間マージンが発生し、そのぶん商品価格も上がります。

ですがJINZやZoffではSPA方式を取り入れ、フレーム・レンズともに自社生産をすることで中間マージンを削減し、原価を抑えてロープライスでのメガネ販売を実現させているのです。自社生産のパーツについても、フレーム製造は中国、レンズは韓国製と海外で生産をすることで更なるコスト削減を実現させているのも特徴的です。

販売コストも削減

JINZやZoffでは中間マージン以外にも、販売コストを削減してロープライスを実現させています

販売コストに含まれているのは、人件費や宣伝・販促費という部分です。眼鏡店では1店舗に3~4人の社員が常駐し、検眼・接客・加工・調整を行うのが一般的でした。

これに対し、JINZやZoffでは、1店舗当たり平均1~2名の社員、その他はアルバイトを採用して人件費を削減しています。JINZやZoffの販売スタイルは、半分セルフサービスのような接客スタイルで、お客様が好きなフレームを何本でも自由にかけ比べて、気に入った物を選ぶという印象がありますよね。

じつはこの手法も、人件費の削減に効果的なのです。 なぜならば、これまでの眼鏡店での接客方法は、1人のお客様に対し平均20分~45分程度の接客をするのが一般的でした。イメージとしては、販売員が付き添ってお客様の好みなどをヒアリングしながら、おすすめのフレームをチョイスするといった感じでしょうか。

どちらかというと、百貨店などの接客スタイルですね。しかし、この接客スタイルは好みが分かれるのも事実でした。

格安メガネ店では、これまでの寄り添うような接客スタイルが苦手な客層にも注目し、気軽に眼鏡選びができるメガネ店というスタイルを確立しました。そしてこの手法は、従業員が接客に時間を割くことがないため、少ない従業員数でも店舗運営できるというメリットも併せ持ち、結果的に人件費削減にも功を奏しています。

広告費に関しても、大手眼鏡店で有名な芸能人を起用したCMを作成するのに対し、格安メガネ店ではモデルなどを起用してオリジナリティーのある広告を作成するなど工夫をして広告費用を抑えているのも特徴的です。

JINSとZoffの仕上りの早さの理由は?

JINZやZoffが人気となった理由には、メガネの仕上りの早さも関係しています。

これまで、眼鏡店でメガネを購入した場合には、仕上がり迄に5~7日かかるのが一般的でした。その固定概念を破り、当日にしかも最短45分程度でメガネの受け取りができるというのは、格安メガネ店でメガネを購入するメリットの一つに挙げられるほどとなりました。

では、どうして短時間での仕上りが可能になったのか、じつはここにもSPA(製造型小売業)方式と販売コスト削減が関係しているのです。

自社製品に絞ることで加工作業をスピーディーに

一般的なメガネ店(大手眼鏡店を含む)と比べて驚くほどスピーディーな仕上げは、フレームとレンズを自社製品で揃えて作業工程を減らし、さらに高性能な機械を導入して加工作業を自動化することで現実化させました

調整や仕上げに手間のかかるフレームは少ない

また、販売されているフレームを見てみると、ツーポイントやナイロールといった精密な加工が必要なフレームが少ないことにも気付かされます。

加工後術や精密な調整が必要となるフレームの扱いを減らし、比較的加工のしやすいフレームをメインに商品化を進めている点も、格安メガネ店の売りとなっているスピード仕上げを実現化するための戦略ともいえるでしょう。

眼鏡市場は格安メガネ店と眼鏡専門店の中間ポジション

JINSやZoffと同じように、眼鏡業界で売上を伸ばしたのが「眼鏡市場」です。

格安メガネ店とは一味違ったイメージを感じる方も多いと思いますが、JINSやZoffとともに顧客の定着化に成功しています。

眼鏡市場も、一般的なメガネ店に比べると低予算でメガネを作ることができますよね。ただ、価格帯で見比べるとJINSやZoffよりも若干高めの価格設定になっていて、取り扱っているフレームやレンズも、格安メガネ店とは少し違います

眼鏡市場の価格帯は?

眼鏡市場で眼鏡を作った方は、「JINSとZoffに比べると少々高い」という印象を持った方も多いかも知れません。

眼鏡市場は眼鏡業界大手のメガネトップのグループ会社で、これまでの一般的な眼鏡店に比べると低価格な商品展開となっています。

眼鏡市場では、

  • メガネフレーム+レンズセットで12,960円(税込)~
  • すべてのメガネがレンズ一式価格
  • 薄型レンズも遠近両用レンズも追加料金0円は、眼鏡市場だけ

というキャッチコピーを掲げているのも特徴です。

また、ブルーライトカット機能やカラー加工などのオプションは、一式価格+3,240円(税込)で追加することも可能となっています。

眼鏡市場はフレームの選択肢の広さと一流メーカーレンズの使用で差別化

眼鏡市場の価格帯とともに、JINSやZoffとの違いが大きいのが、商品展開です。フレームの種類やレンズの品質についてご紹介していきましょう。

眼鏡市場のフレームはどんな種類?

眼鏡市場では、SPA方式を取り入れたオリジナルブランド商品と、一般のブランド商品を合わせて販売しています。

ブランド商品の取り扱いは、

  • MARY QUANT
  • Jill by JILLSTUART
  • ルコック
  • marimekko
  • Ungrid
  • POLICE
  • BURBERRY
  • Cath Kidston
  • RODENSTOCK
  • TAKEO KIKUCHI
  • UNTITLED

など、一般的な眼鏡店と変わらない品揃えです。

自社製のオリジナルフレームは、メガネフレームの聖地ともいわれる福井県鯖江市の自社工場で作られていますから、品質にこだわりを感じられます。

眼鏡市場のレンズは国産を中心とした一流メーカー製を使用

JINSやZoffでは海外生産をしたレンズを使用しているのに対し、眼鏡市場では「国産を中心とした一流メーカーレンズ」を使用しています。

眼鏡市場で使用しているレンズメーカーは、

  • HOLT(HOYAグループ)
  • SEIKO
  • Nikon
  • Showa

といった、一般の眼鏡店にかなり近いメーカーレンズを展開しています。

JINSとZoff、眼鏡市場、目的に合わせて使い分けよう

格安メガネ店として定着したJINSとZoff、そして格安メガネ店と大手眼鏡店の中間ともいえる眼鏡市場ですが、「どこで眼鏡を作ろう?」と悩んでしまう場合には、あなたの目的に合わせてお店選びをしてみましょう

ここでは、目的別におすすめのお店をご紹介していきましょう。

薄型レンズ・遠近レンズならJINSか眼鏡市場

JINS・Zoff・眼鏡市場の三社ともに「メガネ一式価格」を採用していますが、周囲しておきたいのが「オプション価格」です。

Zoffでは、薄型レンズ(片面非球面・両面非球面)や遠近・中近などの両用レンズ(累進レンズ)はオプションレンズの部類に属しているので、フレーム料金+オプション料金がかかります。

薄型レンズ¥5,000~15,000までの5段階
累進レンズ¥5,000~9,000までの3段階

JINSでは、薄型レンズの片面非球面は一式価格内で作ることができます。遠近両用などの累進レンズはオプション価格となり、フレーム+オプション料金がかかります。

薄型レンズ片面非球面は標準装備
累進レンズ¥5,000

そして眼鏡市場では、薄型レンズ、遠近両用の累進レンズともに一式価格で購入することができます

単焦点で安さ、早さ、流行のフレームを求めるならJINS・Zoff

薄型レンズや多焦点の累進レンズは必要なく、遠くや近くのどちらかにピントを絞った単焦点レンズで眼鏡を作りたい、とにかく早く受け取りたい流行している型のフレームで眼鏡を作りたいという場合には、オプションレンズを選ぶ必要はないので、JINSとZoffがおすすめです。

JINSやZoffは、流行の型のフレームを大量生産しているので、当然ながら在庫数も確保しています。安くて速い仕上がり、おしゃれな眼鏡をというニーズにはぴったりの眼鏡店です。

まとめ

格安メガネ店が業界内に進出したことで、メガネは服装や目的によって使い分ける時代に突入しました。

眼鏡店として定着したJINSとZoff、眼鏡市場も、実はそれぞれに特徴があります。こうした特徴を知って、「自分が購入する眼鏡の目的」に合わせてお店の使い分けをすると、上手な眼鏡選びができると思います。

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この記事を書いた人

ベビー用品、ランドセル、食品、車、インフラ関連、様々なジャンルのお店、冠婚葬祭、アプリなどの暮らしに特化した様々な専門知識を持ち合わせた編集部です。暮らしるべでは暮らし全般の記事を執筆しており「暮らしの中の知りたいに答える」をテーマにわかりやすい記事をご提供できるように心がけています。

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